ワキガの治療と言えば真っ先に思いつくのが「手術」ではないでしょうか?

 

人によっては手術しかないと思っている方もいるほどです。
実際はそんなことはなく、手術は複数あるワキガ対策・ワキガ治療のうちの1つの選択肢です。

 

この記事は、実際にワキガ手術を経験者の筆者が、ワキガの手術についての疑問を一気に解決できるようにまとめています。

・手術を選択することに対するリスク
・ワキガの代表的な4種類の手術のそれぞれの特徴
・手術法それぞれのメリット、デメリット
・保険適用する治療か、その治療費用について
・手術後の回復や傷跡が残るか
・再発の可能性が低い手術法はどれか?

ワキガは本当に深く悩む問題です。
だからこそ、患者になったことがある筆者だからこそ見える視点があると思います。

 

事前にどのような治療があるのか?効果や費用は?手術の後は生活に支障はないか?
何より自分は何を優先させるか?

 

など、しっかり情報を集めて、自分で判断することが大事です。

 

手術は大きな決断です。
後悔がない決断ができるよう、ワキガの手術についてを一気にご説明させていただきます。
一人でも参考にしていただき、深い悩みから解放されれば幸いです。

 

ワキガの根本的な治療は手術のみ

手術を検討しているくらいですので、かなりワキガに悩んでいる状態ですよね。

 

手術はワキガの臭いが強く、かつ根本的な治療をしたいという方が選択をする治療です。

 

一方で、症状が軽度な場合は手術をしなくても臭いを改善させることができるので、手術の必要はありません。
軽度の人向けにまとめた記事があるので参考にしてください。

関連記事:ワキガ軽度の症状と対策

ワキガの臭いの仕組み

「ワキガ」という言葉や臭いについては皆さん知っていますが、ワキガがどういう仕組みかということを理解している人は意外に少ないです。私も中学生の頃からワキガに悩んできましたが、どういう仕組みかを理解したのは大人になってからです。

 

人にはエクリン腺とアポクリン腺という2種類の汗腺があり、ワキガの臭いはアポクリン腺から出る汗が原因です。
ただし、汗だけで臭うわけではありません。

 

その汗と肌についている菌が分解することで臭いを発します。
汗が多いほど、菌が多いほどワキガの臭いは強くなります。

 

アポクリン腺の数が多い人がワキガに該当します。

 

汗の成分、脇からの汗の量、肌に付着する菌の数、衣類に付着する菌の数、アポクリン腺の働きの度合い、、、
このようにいくつもの要因によってワキガの臭いはきつくもなりますし、逆に軽減させることもできます。

 

アポクリン腺に直接アプローチするのが手術

当サイト「ワキガステーション」でも色々ご紹介していますが、その要因1つ1つに対策することによって、臭いを改善することができます。例えば食事や運動、デオドラントや入浴、リラックスするなどです。

 

しかしそれでは臭いを軽減させることができても、「ワキガの臭いをなくす」、「ワキガを治す」ことはできません。

 

それを可能にするのが手術です。
つまり、脇の下にあるアポクリン腺を直接治療するのが手術です。

リラックスもワキガの軽減に

ワキガの手術は何科の病院?

手術となるともちろん病院で行いますが、相談できる科としては皮膚科、美容皮膚科、美容外科、形成外科などがあります。

 

病院によってはやっていない治療法もありますので、手術方法を決めて、その後病院を選ぶこともできますし、信頼できる病院を決めてその中でおすすめされる治療を選択することもどちらでも可能です。

 

ワキガ手術の種類

それではワキガの手術の種類をみていきます。
根本的な手術の目的はどれも同じで、ワキガ臭の原因であるアポクリン腺をどう取り除くかという違いです。

 

ワキガ手術の種類は、アポクリン腺を取り除く際のアプローチ方法が違ってきます

 

大きく分けると医師が直接目視して汗腺を取り除くか、そうではなく機械や医師の経験によって治療するかという2つに分かれます。

 

ここでは代表的な4つのワキガ手術と、特徴や費用等を一覧でまとめています。

 

また、費用は病院によって幅があることや、各病院の先生ごとに得意としている手術やさらに技術を高めた治療を行っている病院もありますので、あくまで参考として下さい。

効果再発回復傷跡保険適用料金
剪除法・皮弁法4万円前後
皮下組織吸引法×××20万円前後
超音波吸引法××40万円前後
皮下組織削除法××30万円前後

それでは4つのワキガ手術の特徴について、1つずつ解説していきます。

 

剪除法・皮弁法

ワキガ手術切る

3~5センチほど切り、皮膚を裏返しにして医師が直接目視して汗腺を取り除く方法です。
やはり目視するという点からアポクリン腺を完全に切除しやすいので、再発する可能性が低いというのが最大のメリットです。

 

ただ、医師の技術によってはとり切れないこともありますので、そこは医師の技術、経験を見極める必要があります。

 

ワキガ手術の実績が豊富な浜口クリニックの院長先生はこのようにおしゃっています。

他院で手術をした方のわきが再発手術も行なっていますが、手術中確認するとやはり部分的にアポクリン腺が残っています。 浜口クリニックでは目で確かめながら確実にアポクリン腺を除去するため、通常、術後の再発の心配はありません。また。除去したアポクリン腺が再生することはありません。

引用:浜口クリニック様

 

デメリットとしては比較的大きく切るので、傷跡が残りやすい点です。
男性の場合そこまで気にしないかもしれませんが、気にする方は検討する際のポイントになります。

 

唯一保険適用がきく手術でもあり、保険の場合は4万円前後で手術することが可能です。
保険ではない場合は30万円前後です。

 

手術後は数日から1週間ほどは完全固定しなければなりませんので、会社を休む、または仕事に行きながらの場合は理由も考えておいた方が良いです。

 

完全固定されると明らかに不自然な姿勢になるので、
普通に見たら周囲から「肩どうしたの?」などの質問は受けることになります。

 

私が手術をしたのがこの剪除法です。
こちらの記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。

関連記事:ワキガを剪除法で手術した体験談ブログ~痛い?手術後や保険適用は?

 

皮下組織吸引法

剪除法ほど深く切らず、1㎝ほど切って、管を通して汗腺を吸引する手術方法です。

 

目視ではなく、感覚と経験で吸引していくので、アポクリン腺が残りやすく、再発する場合も多いです。
一方でメリットとしては跡が残りにくく、負担も少ないので手術後の回復が早いという点があげられます。

 

傷も小さく、患者さんへの負担の少ない方法ですが、アポクリン汗腺、エクリン汗腺ともに真皮にくっついているため、すべて吸引出来る訳ではないので再発の可能性があります。

引用:神戸中央クリニック様

 

保険は適用外で20万円前後の病院が多いです。

 

超音波吸引法

皮下組織吸引法と同じく1㎝ほど切り、超音波の熱で汗腺を焼く治療法です。

 

美容外科大手の城本クリニックのサイトでもこう記載があります。

やけどや組織内水腫の合併症の報告や超音波による熱が皮膚自体にダメージを与えるなど、通常の手術に比べて傷が残りやすいことがわかってきました。
さらに、超音波法は、吸引法の域を超えないので、やや不確実な方法といえます。

引用:城本クリニック様

保険適用外で40万円前後の価格です。

 

皮下組織削除法

同じく1㎝ほどきり、カミソリのような器具を挿入して汗腺を削るように切除していきます。

 

イナバ式皮下組織削除法が代表的であり、高い技術を持った医師が行うと、傷跡も目立たなく、再発も起こりくいという治療法です。

 

デメリットとしては他の治療法に比べ、手術後の回復に時間がかかるという点や、合併症などのリスクもあります。

 

最も確実で効果的な方法といえます短所は真皮が削れるので血流が乏しくなり「血腫」や「感染合併症」を起こした場合皮膚の「部分壊死」を生じやすいことです。
引用:浜口クリニック様

 

保険適用外で、30万円前後です。

 

手術の前に優先順位を決めることが重要

ワキガ手術の種類をご紹介しましたが、それぞれ特徴があることがわかったと思います。

 

おそらく優先するポイントが人それぞれ少しずつ違うはずです。
例えば、価格が高くても、手術跡が残っても、手術後の負担が多くても、とにかく再発のリスクを減らしたいという方もいらっしゃいます。

 

また、とにかく手術後すぐに元の生活に戻れることを優先したいという方もいらっしゃいます。

 

自分が何を求めているのかを一度じっくりと整理した方が良いです。

 

もちろん、手術に100%はないですので、何かしらのトラブルや、自分が望んでいないことは起こり得ます。

 

ただ、「こんなはずじゃなかった」を、できるだけ減らすことは可能です。
そのためには自分の優先順位が大事になってきます。

 

私は剪除法を保険適用の病院で行いましたが、手術後に1ヶ月ほどの休みがありました。

 

手術をする前は1週間くらいで元の生活に戻り、ゴルフ三昧で過ごそうと思っていましたが、甘かったです。。。

 

完全固定は1週間ほどでしたが、その後ガーゼや薬を塗るなどのケアは続き、完全に通常の生活ができるまで結局1ヶ月かかりました。

 

ワキガ手術のための休みではなかったのですが、私はタイミング良く決断することができたので、結果的には最良なかたちで終わることができましたが、事前に心づもりをしておくのとしていないのでは大きく変わってきます。

ワキガ手術病院

まず皮膚科に行って相談するのがおすすめ

美容外科などは得意な治療や、おすすめの手術などがある場合が多く、
病院に行く=手術するかしないか、どの手術をするかといった相談になりがちです。

 

それよりも先に大事なのは、あなたの症状には「手術が必要なのか」という正しい診察を受けることと、親身になって最良な治療を一緒に考えてくれる先生です。

 

手術をするのはその上で検討、選択することが可能なので、一度皮膚科で診察を受けることをおすすめします。
そして、この先生なら任せられる!という納得感を得られるまで病院や先生は選ぶべきです。

 

手術は最終手段

冒頭で書かせていただきましたが、手術は1つの選択肢にすぎません。
必ずしも手術をしないと臭いが改善しないということはありません

生活習慣で臭いを改善

生活習慣でワキガを改善

まずは生活習慣の見直しを行い、体内からの臭いを軽減するための努力をすることが先決であると考えます。

 

食事、運動、お風呂、洗濯、脇毛の処理など、自分でできることがたくさんあります
ワキガ自体も体質ですが、臭いが少ない体質になるという考え方もできますし、実際に可能です。

 

ワキガ対策のすベてをまとめた記事があるので参考にしてください。

関連記事:ワキガ対策完全版!臭いの原因から治し方~自宅で治す?手術や治療?

 

脇毛の処理やデオドラントでワキガを改善

生活習慣だけではワキガを抑えるのは難しいですよね。
同時に、デオドラントの利用も効果的です。

 

中でも、ワキガ専用のクリームは制汗作用・殺菌作用どちらもあるのでワキガに有効です。
手術ではなく、自分に合うデオドラントを見つけられれば理想ですよね。

関連記事:ワキガクリームおすすめランキングと注意点【元ワキガが最強を選ぶ】

 

また、脇毛が生えていると菌が繁殖するので臭いの原因になります。脇毛を処理することはかなり臭いを改善させることができます。

関連記事:ワキガには脇毛の処理が効果あり〜剃る?脱毛?切る?それとも抜く?

 

手術以外の治療法を検討

病院で行う治療は手術だけではありません。

 

放射線や脱毛の技術を使って汗腺を治療する方法はあります。
切ることが怖い、他の治療も検討している方は、切らない治療も選択肢の1つです。

関連記事:ワキガ手術の失敗が怖い!手術以外の切らない治療方法のベストはこれ

 

最後に

もちろんこれまで色々試してみたが、効果を感じられないから手術を選択することは前向きな決断であり、当然手術で根本治療により汗腺を切除することは非常に有効です。

 

選択肢がたくさんある分悩むことも増えると思いますが、その悩みの先にワキガに悩まなくて良いという、素晴らしい生活が待っています。

 

悔いのない選択をされることを、心より願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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